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体上の 2 次形式

体上の 2 次形式篇:2 次形式から定まる Clifford 代数

いつも通り、標数 \(\neq 2\) とします。 (V,q) を 2 次形式付きのベクトル空間とします。q は非退化と仮定しなくてもよいそうです。q に対応する対象双線型形式を B: V x V --> k とします。 まずは抽象的に、次のような状況を考えます。 A は (非可換な) k…

体上の 2 次形式篇:Pfister forms の科学

いつもどおり、F を標数 \(\neq 2 \) の体とします。n 個の可逆元 \( a_1,\dots ,a_n\in F^* \) に対して、付随する Pfister form をつぎの 2 次形式つき \( 2^n\) 次元空間とします。\[ \langle\langle a_1,\dots ,a_n \rangle\rangle := \langle 1, -a_1 \…

体上の 2 次形式篇:Witt の消去定理

定理 2 次形式 \(q,q_1,q_2\) に関して、\( q\oplus q_1\cong q\oplus q_2\) ならば \( q_1\cong q_2 .\) 初めに与えられている \( \phi \colon q\oplus q_1\cong q\oplus q_2 \) は部分空間 \(q\) や \(q_i\) を保っているとも何とも仮定していないのに、結…

体上の 2 次形式篇:双曲的 2 次形式

「昨日の」記事では 2 次形式 / 対称双線型形式の具わった空間の概念を導入し、その同等性を説明しました。そのあと、2 次形式が非退化であるとはどういうことかを定義しました。なので、2次形式つきベクトル空間 (V,q) と対称双線型形式つきベクトル空間 (V…

体上の 2 次形式篇:基本の基本

この記事のシリーズには、Milnor 予想の勉強のために必要な 2 次形式の知識をまとめています。いつもどおり、「投稿日時」は実際に書いている日時とは異なります。 体はなるべく \(F\) で表し、標数は 2 でないとします。 ・目次 定義と用語 直和とテンソル …