2020-01-01から1年間の記事一覧
Aを環とします。左A加群の圏をA-Modと記すことにします。U: A-Mod $\to $ Ab を忘却関手とします。このとき、環Aが何であったか忘れても、圏としてのA-Modと関手Uから環Aを思い出すことができます。 ずばり、関手Uから関手Uへの自然変換の集合としてです:$A…
Harpaz-Skorobogatov-Wittenberg論文の定理3.1を勉強しています。 定理 $K$を数体とし$X$を幾何的に整なスムーズ多様体とする。$\pi \colon X\to \mathbb P^1$をスムーズ射で、ファイバーに関する条件(a) (b)をみたすものとする(条件は論文を参照)。このと…
Colliot-Thelene と Skorobogatov のBrauer群の本から引用しています。 $X$を数体$k$上の正則な有限型スキームとし、整数環上の有限型なモデル$\mathcal X$を取っておきます。$\alpha \in Br (k(X) )$と、ある素点$v$に関して点$x\in \mathcal X(O_v)$を考え…
曲線の場合 $V_1\to V$を正規化とします。$V_1$にはWeilの定理が適用できて \[ |V_1(\mathbf F_q) -(q+1) | \le 2g q^{1/2} \] (だそう) です。$V_1$の種数$g$は$\le (d-1)(d-2)/2$と評価できます(だそうです;Riemann-Rochとかから出るのでしょう)。そこ…
表題はもちろん、Lang-Weilの有名論文「Number of Points ...」の定理1のことです。Tao氏によるよくまとまった記事があるので、それを読んでいただいても良いと思います。 主張を(現代の用語で)述べます。$V$を有限体$\mathbf F_q $上の幾何的に整な$r$次…
Let $K$ be a number field. For a non-zero ideal $\mathfrak a$, write $t(\mathfrak a)$ for the number of its divisors (in the multiplicative monoid of non-zero ideals). It's called the divisor function. I wanted to type tau but as always ha…
In the previous post we estimated the first term on the right hand side of: \[ \mathbb E_{N^{0.9} < n \le N }\mu (n)\bar f(n) = - \mathbb E_{N^{0.9}<n\le N } \sum _{b\le U,c\le V , bc|n } \mu (b) \mu (c) \bar f(n) + \mathbb E_{N^{0.9}<n\le N } \sum _{b> U,c> V , bc|n } \mu (b) \mu (c) \bar f(n) . \]…</n\le>
In this post I will perform a routine task of verifying something routine. Let $U,V,N$ be positive integers satisfying $UV < N^{0.9}$. The exponent here can be replaced by any positive number $<1$ but I don't want to complicate the notatio…
In a paper on rational points on varieties, they exploit the Green-Tao-Ziegler theorem. One way to state the theorem is as follows. Let $L_i(x,y)\in \mathbb Z [x,y]$ (i=1, ..., r) be finitely many homogeneous polynomials of degree 1 and as…
数列の均等分布の理論が説明されていて面白そうです。 第1章は、証明を付けて欲しいところなのに演習問題とされているものが少々多すぎますね。 Exercise 1.1.16 Single-scale均等分布を仮定するとasymptotic均等分布が出るのは割と自明です。 逆を示すには…
学部時代(2000's)に教わったC言語とGNU plotのスキルのみで、このAI時代の荒波に立ち向かおうと奮闘しているわけですが、、、 C言語による計算 C言語はmacのパソコンなら開封した瞬間から使えるようです。C言語の基礎的なことはオンラインでも学べます。例…
Each lecture hopefully requires only 1 hour. Part 1: Introduction - 3 lectures - [L] Part 2: Generalities of Nilsequences - 2 or 3 lectures - [Q] Part 3: Equidistribution - 2 lectures - [Book] and [P] Part 4: MN(s) - 1 lecture - [M] Part 5…
Gowersノルムは、整数$s\ge 0$を固定するごとに与えられます。有限アーベル群$Z$上の関数$f\colon Z\to \mathbb C$に対して定義されます。$\Vert f \Vert _{U^{s+1} (Z) }$は次の値の$2^{s+1}$乗根です:\[ \Vert f \Vert _{U^{s+1}(Z)} ^{2^{s+1} }:= \math…
Baker-Campbell-Hausdorffの定理というものがあります (Wikipedia)。$G$をリー群、$\mathfrak g$をそのリー環、$X\mapsto e^X$をその指数関数とするとき、$X,Y\in \mathfrak g$が十分原点に近い範囲で、\[ e^X e^Y =e^Z \text{ と書く時, }Z= X+Y+\frac 1 2 …
線型方程式に関する勉強をしています。 この記事では、冪零列 (nilsequence) の概念を考えたいと思います。この概念は、リンク先の論文の §8 で説明されています。Green氏による2014年の連続講義がYouTubeのIHESのチャンネルに上がっているので、勉強になる…
あとまわしにしていましたが、整数係数2変数2次形式と、2次体の整環の可逆分数イデアルの間のすばらしい対応についてまとめて置きたいと思います。 筆者は谷口氏の記事「高次合成則入門」で初めに知りました:http://www.kurims.kyoto-u.ac.jp/~kenkyubu/bes…
$\mathcal O$を1次元Noether整域とします。応用したいのは、$\mathcal O$が数体の整環の場合です。 $K$を$\mathcal O$の商体とします。 定義 $K$の部分$\mathcal O$-加群$\mathfrak a \subset K$が分数イデアルであるとは、$\mathcal O$-加群として有限生成…
$\overline{\mathbb F}_p$係数表現の$\mathbb C$係数への持ち上げ (Brauer持ち上げ。指標経由のものと, Serreの本のもの) K群の計算で使う例 まず$\mathbb C$係数の話を少し思い出します。 $G$が有限群で, 有限次元$\mathbb C$ベクトル空間$V$に作用している…